とある理由から気象を調べているのですが、ついでなので東洋医学の専門書である黄帝内経にある気象学を勉強しなおしています。
ということで、備忘録的にこのブログに書いていきたいと思います。
全く分からない言葉ばかり出てきますので、参考程度にご参照くだい。
内経気象学とは
内経気象学は内径暦法、五運六気で色々と分析しながら気象の変化による肉体の変化を分析したものです。
ここでいう気象とは天候に限るものではないです。
「気」とはありとあらゆるものを作り出し、変化させる目に見えない偉大なエネルギーである。易で言えば太極、宗教で言えば全知万能の神と言えばわかりやすいでしょうか。
「象」というのは、「気」が作り出した目に見える形、易で言えば占型(占いで出た結果)であり、存在する目に見えるすべてと言っていいでしょう。いわゆる物質がすべて当てはまります。
それらを総称して「気象」といいます。
というわけで、昔の中国人は人間は小宇宙でできている、人は天地(自然界)の中で生きる存在である、天地は父と母であり影響を受け、天は五気をもって人を養い、地は五味をもって人を養うと素問では説いています。
そのように自然とかかわりのある中で環境を分析し、病気ができた理由を分析し、どのように治療すべきかを説いたものです。
しかし、昔と今と環境が違いすぎるため昔のまま流用できないため、さらなる分析は現代の読み手が考えなければならない課題です。とりあえず、基礎的な部分のおおまかな概要を知ります。
気象生理学
一年の中の寒暑の気温変化は人間の体にも過大な影響を与える。夏は陽気が盛んで冬は陰気が盛んになる。陰気が盛んな時期には人間の体は陽気を守り、陰気を育てる期間になり、また逆に陽気が盛んな場合は陰気を守り、陽気を育てる時間となる。
夏は暑く冬は寒い、というパターンを繰り返す中で冷夏になったり暖冬になったりすると、陽気が少ない場合は秋冬に冷えを生じやすく、陰気が少ない場合は体内に熱をこもらせ炎症を伴う病気になりやすい。
ということで、天地陰陽が関わり合い、人間の体に作用している。
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春の気候は肝気を盛んにする一方、気温が上がりすぎると寒気が高ぶりすぎて肝を病む。
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夏の気候は心臓を盛んにする一方、夏が猛暑であると発汗が過ぎて心臓を傷める。
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長夏の気候は外の湿気が体内の内湿を変化させるので脾を盛んにする一方で、多すぎると脾臓が弱る。
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秋の気候は肺気を盛んにする一方で、乾燥と寒くなったときに起こる涼燥の影響で肺を傷める。
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冬の気候は腎陰を盛んにするが、寒すぎたり乾燥しすぎたりすると腎気を傷める。
このように、季節ごとに起こる温度差と乾燥や湿気、寒冷、温暖の状態によって人体に影響を与える。
次に続きます。