先日、この背骨の通り道で東洋医学的な考えを書いていきました。
腎臓の経絡と督脈という経絡が背中にびっしりと流れているので、自律神経系が落ち着いていくということです。今日は、この話を肉体的に深めたいと思います。
まず、腎臓と督脈の刺激の何が大事か、ということから始めます。
腎臓経絡には陰と陽、二つの役割があります
陰の働きは 腎臓
陽の働きは 膀胱
と支配される場所が決まっています。
それぞれの役割は、
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腎臓は成長、生殖器の役目を果たすための調整
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骨を作り、感情的には思考力と集中力
を補うと言われています。
また、膀胱は小腸からの液体のカスを外に押し出す役目があります。
腎臓・膀胱には、神経と密接に関係がありこのバランスが乱れると自律神経を病んだり、不安症状、物事に怯えやすくなり、不安な気持ちになりやすく、とりとめのない不安や悲しみやさみしさが無性にこみあげてくるようになります。
わたしたちの感情は、五感が先なのか内臓が先なのかわからなくなりますが、特に不安な出来事に遭遇したわけでもないのに上記のような症状があった場合は、内臓が弱っているかまたは疲れていると思ってもいいかもしれません。
この背中に通るイダピンガラのエネルギーは背中か二手に分かれて流れています。
五臓六腑ある中で臓器が二つあるのは腎臓と肺しかありません。
右と左で意味のある臓器は、この二つのみになります。
背中を緩めるためには、呼吸が必要です。
呼吸を入れるために必要な動作は、肺が外のエネルギーを吸う、吐くことにより出し入れし、自然のエネルギーを体の中に取り入れて全身に行動を起こすパワーを作り出します。
肺が動くことで各臓器が働き、固形のカスである大便を外に排出します。つまり、
肺と大腸の役割は、デトックスであり、浄化であり、新しいものと古いものを交換すること
この浄化作用が潤滑に行われるために必要なのが、運動や動きです。
精気を作り出し、体液を循環させて自律神経系の清浄化を腎臓が活発に働けるようになります。
腎臓には
右腎
左腎
とあり、それぞれ役割が異なります。
右腎は副腎内分泌の機能の状態を見ることができ、
左腎は尿生成と水分調整の状態を見るところとなります。
経絡には、裏と表があり、背中側には膀胱につながるラインが、お腹側には腎臓につながるラインがあります。
腎臓は、精気を作り出し、またキレイに浄化する作用も持ち合わせています。
これらに気や血液など少なすぎたり多すぎたりすると、不安症状や冷え、過労症状、腰痛などの症状のほか、ストレス過剰になりすぎると血液が浄化されず溜まってしまう、ということがあります。そのような場合は、痛みとして体の色々な箇所に痛みや違和感が出てきやすくなります。
特に、肺、腎臓・膀胱経がうまく活動しないと背中(鈍痛)が走りやすい。
なぜ直接臓器にダメージがないかというと、臓器に直接ダメージを与えるのは血液や体液であって、体の中に流れる目に見えない酸素や呼吸で入れた様々な目に見えないものを通るルートが体に別に存在していることと、目に見えないエネルギーは感じることができないので非常に詰まりやすいからです。
その主なルートが背中にあるヨガ的に言うイダピンガラスシュムナーの働きであり、東洋医学で言うところの経絡となります。
肺から流れた目に見えないエネルギーを最も心に循環させているのが腎臓・膀胱です。
この経絡は特にノイローゼや自律神経失調などの精神疾患と深く関りがあり、健忘や脳の老化ともかかわりがある経絡になります。
よって、年齢が行けば行くほど背骨が曲がり硬くなっていくと、どうしても感情面でマイナス思考になりやすく、免疫力も低下しやすくなり、脳みそも働きにくくなります。
また生殖器との関りも深いことから不妊や性交渉の減退などにつながりやすくなります。
督脈は、全体の経絡を総括する
督脈と呼ばれる背骨のあらゆるところには、内臓とつながる非常に強烈なツボの配列がなされています。
背中を丸めることで、背骨上の関節が広がったり、縮んだりすることにより酸素がいきわたりやすくなり、体中の血液の流れとともに気の流れを体内に潤滑に通す役割があります。
そのため、呼吸を促すことで背骨に熱が行くようになると背中の経絡が活発化し、硬く縮こまった筋肉やそれらに関係する気の流れがよくなり、呼吸が楽になったり、胸がスッとする様になったりするのはそのためです。
背中に刺激を与えて、この不安定な世の中を明るく生きるためにしっかり伸ばして呼吸をたくさん取り入れて、胸を張って生きれるようになると、言葉の通り自信がつき、不安な気持ちや得も知れない恐怖心が和らいで、物事を前向きにとらえやすくなっていきます。
このポーズで背中を刺激して、前向きに内臓を変革させていきましょう!